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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

法律改正を願う

 日本は賭博禁止の国だが、競馬、競輪、オート、競艇、パチンコは一応ギャンブルとして認められている。オリンピック開催が決定して東京のカジノができるという話が盛り上がっているが、本当にカジノができるかどうか私は怪しいと思っている。
 それより日本全国で何万軒とあるであろう麻雀店だが、これがすごく曖昧である。ほとんど90パーセントの店で賭けが行われていると思われるが、これが違法なのである。
 私はこれで一度痛い目に遭っているが、こんな違法な店がたくさん営業されているのに警察はほとんど捕まえない。
 なぜ?

 私の周りの知人は「蛭子さん、今度麻雀しようよ」と軽く誘ってくる。麻雀しようと言うが絶対にお金は賭けないからとは言わない。お金を賭けない麻雀なんて面白くないからやらないのだ。
 しかし、お金を賭けると違法、なのに皆気軽に麻雀しようと言うのだ。
 これは絶対におかしいと私は思っている。気軽な誘いに乗り、雀荘で警察に捕まると芸能人の場合、職を失ってしまうのだ。

 パチンコがとりあえず合法みたいになったのはパチンコ業界の努力がかなりあったはず。麻雀にも団体がある。麻雀の普及に頑張っているのだろうが、まだ頑張りが足りないのではないのかと思う。
 麻雀というゲームの面白さは、やる人なら十分にわかっている。問題はただ一つ。楽しく遊んでる時に、時々、警察が来て遊んでいる人全員捕まってしまうことなのだ。これは本当に困る。はっきりしないことが非常に困るのである。
 捕まえるのなら本腰を入れてすべての雀荘を手入れするべきだ。捕まえないのなら、はっきり「捕まえませんよ」と宣言して欲しい。
 麻雀組合みたいのがあるのなら、そこんところをはっきりして欲しいものだ。警察と話して、ここまでは違反じゃないよ、という線を出して欲しい。
 こんなことを言うのは一回捕まったことのある私だけのたわ言なのかな~。

 麻雀というゲームは最高に面白い。頭がいい人だけが勝つのではなくツキがあれば強い人にも勝てるというのが最大の魅力なのだ。史上最強に面白いゲームなのである。
 一般市民はもとより警察だって政治家だってお金を賭けて麻雀をやってるはず。そんな話は何回も聞いたことがある。そんな彼等が市民の麻雀だけを捕まえる権利があるのだろうか?

 私がお願いするのはなにも難しいことではない。一般市民が賭ける程度のお金(例えばピンのワンスリー)、一番負けても6千円くらいの賭け麻雀だったら絶対に捕まることはありませんよ、と宣言して欲しいと思っているのだ。
 麻雀大好き人間、そして麻雀組合の人たち、皆で法律改正に向けて動きませんか?

 

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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