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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

高配当を取った話

 こないだ平和島劇場にて、すごい配当を取ったのである。
 20才の時から競艇に通い、すでに47年が経った。まだ3連単がない頃。単勝と連勝式しか売らない頃、7000円という配当を10000円分取って70万円になった時があるが、今までの記録では私が1レースで手にした最高額だったのだ。

 それを少し上回ったのが一週間ほど前である。平和島劇場で津ボート場と戸田ボート場、桐生ボート場の3枚の出走表を手にして舟券買いを始めた。
 津ボートはインコースが強いので「1234」のボックス、そして「1」頭「2」「3」「4」の2、3着流し。戸田ボートは戸田用に私が考えた「1456」のボックス。そして桐生は、どこのレース場でも通用する私の考えた必勝出目、「1256」の4艇ボックスと「235」「245」のボックス買い。津と桐生は、それほど損しないくらいの確率で私の出目が来る。
 戸田がまったく当たらないので「1456」のボックス買いを止めて「1256」「235」「245」のボックス買いに変更することにした。

 するとこの直後のレース。桐生順平と茅原悠が出るので、当然2人が人気になっている。レースが始まり一周一マーク、なんと桐生と茅原が転覆したではないか。そこをスルリと抜け出したのが「6」号艇、次に「5」号艇、「2」号艇と走っている。つまり、「1256」のボックス券の中に「652」が入っている!
 事故レースなので、ゆっくり走れば着順が入れ替わることはない。
「結構いい配当がつきそうだ」。ゴールするまでドキドキ。

 そしてゴール! 配当金は「652」で27万450円。27万円の配当なんて今まで45年間ボートをやってきて聞いたことがない。その券を持っているのだ。300円と少ない金額ではあるが…。でも300円で27万円の配当だから約80万円の払い戻し。
 私のボート人生の中で最高額の払い戻しなのであった!

 「1256」「235」「245」のボックス券は全部で36通りの目を買うことになる。これが多いと思うかはその人次第だが、私はこのくらいは買っていいと思っている。全部で120通りの買い目がある中から36点だ。4分の1の確率で当たる訳だから、買い目が多いとは言えないだろう。中には1点買って当たった時に自慢する人もいるが、多分、ほとんど当たらないのでは? 舟券の買い方は人それぞれで自分の買い方に納得しているのだろうから、批判はできない。

 私の考えた「1256」「235」「245」のボックス買いは理由がある。インコースを差すのが「2」、4コースのカド選手がスタートを行った時、一マークで差すのが「5」、つまり差し差しの「2」と「5」を絡ませた舟券なのである。「2」と「5」の選手が共に1着から3着までを走っている時は必ず取れる舟券ということ。しかも配当は少し高い。

 「1256」「235」「245」のボックス舟券、あなたも試してみてください!

 


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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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