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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

最新マカオ事情

 久しぶりにマカオへ行った。女房と2人で成田からエアーマカオ機にてマカオへ。2泊3日の旅である。今まではマカオへ行く場合、香港へ行き、香港から船で行くのが一般的だった。何年か前に、空港ができ日本とマカオの直行便が出るようになり、香港マカオの旅行から、カジノが目的の客はエアーマカオを使うようになったと思う。
 成田を午後4時発で、マカオ到着が夜の8時。3日目は朝9時発なのでマカオに滞在するのは2泊3日といっても一日と3分の1くらいの滞在ということだ。

 ホテルはヴェネチアンマカオ。でっかい。値段も高い。2泊で2人8万円程、チェックインの時、10万円くらい預けることになる。
 さすが部屋は広かった。部屋については文句なし。
 さてカジノ場は、ここも恐ろしく広い。ルーレット、大小、バカラ、とりあえずやってみたが全てあっさり負けた。最低賭け金が結構高い。客はほとんど中国人。中国人客は高い賭け金でもバンバン張っている。テーブル席のバカラは最低賭け金が500香港ドル(日本円で6000円)。探せば300香港ドルの席もあるが、それでも4千円ぐらいでしょう。せめて1000円くらいで賭けられたらと思う。
 迷い迷い、大小、ルーレット、バカラとやって、どれも勝てず4万円ほど無くなった。わずか20分くらいでそれだけ負けた。しばらくゲーム場の中をウロウロしたが、全く勝てる気もせず、何か遊ぶ気もしない。

 女房と飯を食う為にショッピング街を歩いたが、これはうまそう!!と感じるものがない。しかたなくパスタ屋に入ったが、やはり値段が高いだけで大しておいしくもなかったな~。
 それにしても、中国人の人達はこんなにお金持ちなの?
 カジノでもショッピングでも食事でもバンバンお金を使ってるようなのだ。
 私は何かしら敗北感でいっぱいになったので、夜も寝ないでカジノに行くつもりが寝てしまった。

 翌日は雨。そこで街に出ずにホテルから橋を歩いてサンズカジノの方に行った。弱ってる私にハッパをかけたのが女房だった。
「バカラやるんでしょう、ここでやって」と言う。1000香港ドル(13000円)をバンカーに張った。なんと2回続けて勝って、そこで女房が「ハイ、ここはこれで止める」。
 その調子で別のテーブルのバカラで再び2連勝してなんと4連勝。
次に女房は「次はルーレットやる?」。何とルーレットでも3回連続で当たり、あっという間にチップが山に。
「ここで止め!」と女房。ディーラーも他の客も「日本人?」と聞いていたが、明らかな勝ち逃げにビックリしていた。

 なんと7回賭けて7連勝、計6万円くらい勝ったと思う。
「ねっ、賭けはこうして勝つのよ」と女房…。でも賭ける場所やチップを置くのを決めたのは私。女房は止め時を指示しただけなのだが、これが必勝法なのか!?
 観光地マカオに行ったのに、全く観光もせずに次の日、日本へ帰ってきた…。

 

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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