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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

健康な麻雀?

 ギャンブル以外に興味がなかった私だったが、最近はギャンブルにもほとんど手を出していない。ギャンブルはなかなか勝てないものであるとわかりつつあるからだ。そんな年末をおとなしく過ごしていた。

 そんな頃である。商店街を歩いていたら「健康麻雀」という看板を見つけた。健康麻雀というのは、タバコを吸わない、お金をかけないという賭け事が好きな人にとってはなんとも面白い店ではないが、ちょっとしたゲームを遊ぶつもりの人は結構楽しめる。考えた末、この健康麻雀の店に入ってみた。一人で入る勇気がなかったので友達と二人でドアを開けた。
 すると、びっくりすることに店内は中年の女性ばかりだった。男性は私と友人と店の従業員の3人。卓に着きすぐに麻雀開始。
 中年の女性2人と私、友達の4人で卓を囲んだ。ドキドキはしない。このドキドキがないというのは勝っても負けてもお金が動かないからだろうか? 久しぶりに知らない人たちと麻雀をしてドキドキしないのはお金が減るわけでもないから気楽に打っているせいだろうか?

 以前のようにドキドキする麻雀を打ちたかったが、賭けることは法律違反なのである。これだけは絶対守らなければならない!
「エビスさん、それでもこれからも健康麻雀に行きますか?」と訊かれたら
「よほどヒマがあったら仕方なく行くでしょうね」と答えるかな。
 でも、本当にちょっぴりでいいんだ。賭けて、少しでいいから現金でのやりとりが可能な麻雀をしたいな。

 1ヵ月ほど前に雪国でTVのロケがあり、そこでちょっと転んでしまって字が書けなくなった。雪国では本当に用心して歩かないとまずい!!と思った。今はほとんど治ったが、これからは雪国のロケは気をつけないと…。
 時が来て過ぎ去りもう正月から3月になってしまったが、先日バスで旅をするというロケに出た。太川陽介さんと一緒だった。
 何年か前から太川さんと一緒にロケに出ることが多くなった。太川さんは気づいているだろう、私に少しボケが入っていることを。
 しかし私は「まだボケてない!!」、そう思いつつ死ぬまで生きるのである。

 

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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