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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

オーストラリアのカジノ

 最近さっぱり外国に行く機会がなくなり、同時にカジノに行くこともほとんど無くなった。
 半年位前、女房とマカオに行ったのが久しぶりの外国旅行だった。2泊3日の日程で成田から直接マカオエアーで行ったので香港へは立ち寄らず。
 久しぶりのマカオでルーレット、大小、バカラ等やったがイマイチ楽しめなかった。圧倒的多数の中国人にやられたという感じだったのである。なぜに中国人はこんなにお金を持ってるんだろう?と思うほど、レートの高いバカラやルーレットで強気強気で賭ける。最低賭け金が高すぎて、うんざりしてる私だった。しかし、彼らは押せ押せムードなのだ。
 2日目は街へ観光に出かけようとしたが雨が降っていて、しかも外に出た途端、女房が空気悪い!!と口を塞ぐのでやめてしまった…。
 滞在中、ほとんどホテルから出ることなくマカオ旅行が終わってしまったのである。

 カジノが楽しめて、そこそこ観光できる一番よい国はどこか? 私はオーストラリアを推薦する。この国は良い!!
 ケアンズ、シドニー、ダーウィン、メルボルン、ゴールドコーストなど広い大地に多くの街があり、その街には必ず一軒のカジノホテルがある。
 オーストラリアのカジノの雰囲気はよく、一番遊びやすいんじゃないかな。

 一番多く行ったのは日本から一番近いケアンズ。私はいつもカジノホテルに宿泊していた。このホテルの前にステーキ店があり、そこでオーストラリア牛をよく食べていた。日本では和牛が一番でオーストラリア牛なんてという人がいるけど、とんでもない! オーストラリアの肉はおいしいのだ。
 ケアンズは小さい街だが、観光する所は多いし、海に行っても山に行っても気持ちいい。気さくに楽しめる町だ。

 オーストラリアは大陸でデカい国で街から街への移動は大体飛行機になる。
 私はほとんどの街に行ったことがあり、すべての街でカジノをやっているが、勝ったことは一度…。その唯一の勝利はパースの街でだった。
 パーズウッドホテルのカジノへ深夜一人で遊びに行き、ひたすらルーレットをやった。自分なりに球が落ちる場所を想定して何ヶ所かにチップを置いていく。それが割とうまく当たるのである。それでも買った負けたを繰り返し、2時間くらい遊んでやめた。
 20万円くらいの勝ちだった。

 実は私がカジノで勝ったのはこの時が最初で最後なのだった。50回くらいはカジノで遊んでいると思うが勝ったのはこの一度きり。
 情けないけどギャンブルってものは勝てないようにできていると思ってる。
 それを知って遊ぶのが良いのだ。勝つことは夢のまた夢。どうせ負けると思って決して大金を賭けることのないように…。

 

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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