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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

久しぶりに勝ったよ!!

 最近TVの仕事が忙しくなって競艇に行く時間が無い。おまけに芝居にも出て、この一ヶ月地獄のようだった。劇場近くにパチンコ店があったので何回か行ってみたが、あっという間に5000円無くなる。パチンコで5000円以上使うのは、もったいないと思うので5000円負けたら店を出るが、池袋での芝居の合間に3回行って15000円負けた。
 芝居が6月15日で終わり、次の日、平和島競艇場へ行った。平和島は一般戦の最終日。それと尼崎競艇場の記念レースの場外発売が売られていた。

「よし、今日は平和島一般戦の12レースと尼崎記念レースの12レース、計24レース舟券を買うぞ!」

 2場分の舟券を買うと忙しくなって、きちんと予想するヒマが無くなる。で、尼崎の方は全レース「1」「2」「5」「6」のボックス券と「2」「3」「5」、「2」「4」「5」のボックス券を全レース買うことにした。これらは“出目舟券”といって、私が考えたのだが、意外に当たる。時々高配当になるのだ。一度「245」と来て13万円の配当を取ったことがあるのだ。この出目舟券プラス、3選手を選んでボックスで買う。これで使うお金は約10000円。
 地元平和島の方はスタート練習、選手の技量など考慮してボックス買いを2つ。計24レースを楽しむことにした。これで使うお金は約8000円。

 平和島の有料席でミソカツ定食を食べながら舟券買いを楽しむのだが、なかなか当たらない。尼崎も平和島も、何点も買っているにもかかわらず当たりが来ないのだ。

 持ってきたお金もどんどん減り、最終レースまで持つのか?という感じになっている。13万持ってきており、後半少し当たったものの尼崎は12レース終わって、平和島は、あと1レース、優勝戦を残すのみとなった。
 ポケットに残ってるお金は40000円。

 えーい、この40000円全部使ってやれ!!

 とは言っても1点にボンッと賭けるわけじゃない。競艇で最も一着の多い「1」号艇の頭と一番穴になりやすい「6」号艇の絡みを考え、「1」「6」流し、「1」流し「6」の舟券を多く買う。間違って「6」が一着になると大穴なのでボックスもいくらか押さえる。

 そして最終レース。「1」のイン逃げは決まった。そして2着を走っているのが「6」だ。「1」「6」「2」で走っている。この舟券なら何枚か持っている。「6」が3着に落ちると配当が安くなるので2着を守ってくれと祈る。
 そして「162」でゴールした。配当は5800円。私は全部で40000円分買っていて、「162」は2700円分持っていた。

 払い戻し金額は15万6600円。
 やった!! 最終レースで逆転勝ちだ。嬉しい。
 最終的には26000円のプラスだった。11万負けていての逆転だからプラスは少ないが嬉しかった。
 久しぶりに勝ったよ!! たった20000円だけどね。
 しかし本当に嬉しかった。

 

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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