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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

蛭子能収杯の失敗

 鳴門ボート場で女子王座決定戦があった。その優勝戦、メンバーは「1.平山智加」「2.谷川里江」「3.山川美由紀」「4.金田幸子」「5.浅田千亜希」「6.寺田千恵」である。
 「1.平山」が圧倒的人気。「2.谷川」「3.山川」もそれなりの人気である。
 そこで私はデイリースポーツ予想コーナーで「4.金田」に◎をつけた。金田選手はスタートが速いから4コースカド位置からスタート行ってマクリ差すだろう!!と。そして2着3着には、やはり強い平山や谷川、山川だろうと「124」「134」のボックス買いをした。

 そして本番、何と私の思った通り、「4.金田」がスタート良く飛び出しギリギリで内3艇をマクったのである。「よし来た」と思ったが、私の考えは」マクり差しなので、内側艇が2、3着になる筈だった。
 しかし金田はマクってしまったが為に,
2着には「4」の一つ外である「5.浅田千亜希」がやってきたのである。「4」がマクれば「5」が差す。
 競艇をやってるものなら、これは当然の目なのだ。そして3着にはインの残りで「1」かあるいは外外の「6」が来ると。
 かくして「451」で決着して配当は2万1千円つけた。
 ちなみに私の買ってる舟券は「124」と「134」のボックスなのではずれ。優勝者は、この人と予想していながら、2番手をはずしてしまったのだ。なんとも悔しい結果になった。

 そして一週間後、大村ボート場で蛭子能収杯が始まった。毎年夏に行う私の名前がついたレースである。そして女子ばかりのレース。私が決めたドリーム戦のメンバー。ここにも金田幸子がいた。しかも「4」枠。女子王座決定戦で優勝した時と同じ枠番である。
 ちなみにこの枠番は女子王座戦の行われる前に決めていて、たまたま女子王座優勝戦で金田選手が4枠になっただけのことだ。
 私が金田選手に4枠を決めたのは、カドになりスタートを決めたら一着になり配当もよくなると考えたからだ。

 ドリーム戦前のインタビューを舞台の上でやることになり私もマイクを握った。金田選手の良いところは、こういうインタビューで面白いことを言って笑わせてくれるとこだ。しかし女子王座のトップに立ったことが影響しているのか、今日はおとなしかった。モーターもよくなかったのであるが。
 テンションの低かった金田選手を少し買ったが多く買ったのは「6」と「2」の選手だった。

 そして12レースドリーム戦。なんと4コースから金田がマクった。女子王座戦と全く同じ。そして外から「6」が来て内から「2」がやって来た。結果は「426」、金田の圧勝だった。私は「2」と「4」を多く買っていたのに、「246」の組み合わせがない!! なんてことだ…。

 配当は2万2千円。女子王座の時とほとんどおなじ万舟配当である。
 金田選手を狙っていながら2回続けて舟券をはずしてしまった私。悔いが2倍になった。
 自分の名前のレースで失敗するなんて…。

 

 

※今月から毎月1日更新予定です。

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著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

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