MENU

蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

仕事はありがたい

 最近はコロナ、コロナで日本中が大騒ぎである。競艇場も無観客ということで私もちょっと遊んできた。大阪の駅の近くから向かって20分ぐらいで車が止まった。そこから歩いて競艇の売り場へ案内された。スパイ物の映画を見ているような感じでドキドキした。何か自分は悪いことをしてるんじゃないだろうか?という気にもなった。周囲はもう暗くなっていて、プロ野球を予定通りやっていたらナイターだったのだろうか…などと考えていたら、ボートレースのナイターが始まった。
 舟券を買いに来ている人は10人ぐらい。私もその一人。
 場内ではレースが行われているのだが、観客はいないし水面の上をボートのエンジン音だけが鳴っているという異様な光景が広がっている。乗っている選手はどんな思いなのだろうか? 一着になっても歓声も何も上がらないので勝った気持ちにはなれるのだろうか?
 まァ、でも一着の賞金が減るわけではないから関係ないか…。そして、いつも通り私の買った舟券は外れで私の心も無観客だった……。

 そもそも私の仕事で人を入れて仕事をするのはテレビのバラエティに出る時か、以前出演してた『劇団東京乾電池』の芝居に出る時ぐらいだ。芝居は競艇と違ってギャンブルではないし、お客様から入場料をいただいて成立するので、知り合いの演劇人はかなり生活が厳しくなっていると思う。書き物の仕事は大変だが、私は幸い本職が漫画家なのでこのような仕事があることは幸せだと思う。このガイドワークスの連載もありがたいと思う。締め切りが遅れることもありますが、引き続きよろしくお願いいたします。

 話を戻すと、こうなったのはすべてコロナが原因だ。一体いつ収まるのだろうか? 高齢者が亡くなっているので、自分も充分注意しなければならない…。

 

バックナンバー

著者略歴

  1. 蛭子能収

    1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

閉じる