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ゲッツ板谷のスケルトン忠臣蔵

ムカかわ女

 いゃあ~、それにしても男の心の中にあるゲスな願望がハッキリと表面化してくる時代になりましたな。
 そう、ベッキー。この31歳になるハーフタレントが新婚ホヤホヤのミュージシャンと不倫をしたってニュースが流れたら、中年以下の者たちからブーイングが起こってさ。結局は、休業しなくちゃいけなくなったでしょ。つーか、当り前だっつーの。TVレギュラー11本、CMも10本も出てさ。いくらベッキーのことが嫌いじゃない奴でも、売れるのはわかるけど、そこまで売れることはないんじゃないの?って思ってたわけっしょ。
 しかも、不倫が発覚した数週間後、今度はあんなに世間をオチョクった不倫相手とのラインが出ちゃったもんだから、もう視聴者は大爆笑ですよ。つーか、ベッキーはメチャクチャ稼いでたんでしょ? なら、こういうことに関してもメチャメチャ用心深くならなきゃいけなかったわけですよ、ね。……甘かったね、ベッキー。さよなら、ベキ子さん。

 で、その一方で、世の男たちのベッキーに対するのとは少し違う種類の願望、それを受けているのがダルビッシュの元嫁の紗栄子でね。この29歳になるタレントさんは現在、大手ネット通販会社の社長と付き合ってるみたいだけどさ。彼女に対して、結構多くの男たちは次のように思ってるはずなんスよ。

(この紗栄子っていうのは金のある男ばっかとくっつきやがって、なんかムカつくんだよな。でも、それと同時に、悔しいけど性的に惹かれてる自分がいるんだよな……)

 そう、要はムカつくけど可愛い“ムカかわ女”なんスよ。で、世の男たちは、この紗栄子がどうなったら1番喜ぶかといえば、どの男たちにも相手にされなくなり、騙されてお金も殆ど無くなり、ボロボロの状態で自分の前に現れる。そんな状態になった紗栄子をチクチクいじめながら楽しみたい。そう思ってるはずなんです。

 で、現在、この日本で1番の“ムカかわ女”になってるのが、2年前にSTAPっていう夢の万能細胞を見つけた!と言って話題になった小保方晴子さん(一般人だから「さん」を付けるね)でさ。もう、この人は“ムカかわ”要素の塊みたいな人でさ。まず学歴が、早稲田大学からハーバード大学に行って、理化学研究所に入ったっていうエリートぶりでね。オマケにこの人、男には性的な魅力を相当感じさせる外観なんですよ。そう、派手でも地味でもない、割とちょうどいい見てくれて、現在32歳の割には若く見えるし、また“そこまでの美人じゃない”ってところも男心にはグッとくるんですな。
 だって、その証拠にある日、TVを点けたらワイドショーで大騒ぎをしてるんでなんだと思ったら、STAP細胞があるとか無いとかでワイワイやってたんだけど、普通の奴がそのことを発表したとして、ここまで大きなニュースになると思うか? だって、おメーらもSTAP細胞なんて初めて聞いたろ? 正直、理化学研究所なんて施設があるのも初めて知ったしさ。でも、TV画面に小保方さんが映ってるのを見て一発でわかりましたよ。
(あっ、この女が生意気なことを言ったから世の男たちが性的に刺激されて、こんな大騒ぎになってるんだ)って。
 結局は、STAP細胞なんてモノは無く、小保方さんの上司が自殺をしたりして更に騒ぎが大きくなったけど、もう1度言うけど、おメーらにとってSTAP細胞が無いことがそんなに気になることかぁ? 違うでしょ? 何かムカつくんだけど、でも、なにか惹かれる女がTVの中で世間からつつかれてるのを観るのが、お前たちの性的興奮を刺激してるだけだろ?
 最近になって、この小保方さんは「あの日」ってタイトルの手記を発表したけど、まぁ、この手記は10万部ぐらいは売れるとは思うけど、これで小保方フィーバーは彼女がまた話題になる何かをやらない限りは沈静化していくんでしょうな。
 でも今現在、紗栄子(まだ未爆発)と小保方さんのムカかわ度は非常に高いっスよね。それに比べると最近、爆笑問題の田中と再婚した山口もえがTVの中途半端なコメンテーターとかやってるけど、彼女のムカかわ度なんて小さ過ぎて笑いにもならないよね。

 さて、次の「ムカかわ女」になるのは誰だ?(笑)

 

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著者略歴

  1. 板谷宏一

    1964年東京生まれ。10代の頃は暴走族やヤクザの予備軍として大忙し。その後、紆余曲折を経てフリーライターに。著書は「板谷バカ三代」「ワルボロ」「妄想シャーマンタンク」など多数。2006年に脳出血を患うも、その後、奇跡的に復帰。現在の趣味は、飼い犬を時々泣きながら怒ることと、女の鼻の穴を舐め ること。近親者には「あの脳出血の時に死ねばよかったのに」とよく言われます。

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