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ゲッツ板谷のスケルトン忠臣蔵

ボキがツイッターに夢中になってる本当の理由

 ツイッターを始めて、早くも3年以上の年月が経ってしまった。
 それまではインターネットの世界には殆ど興味がなかったオレは、自分の本の告知やブログなんかはスタッフに任せっきりで、個人的に使うといったら温泉地や行楽地の行き方とか、その近辺のグルメ情報なんかを調べる時にしか用がなかった。
 
 ところが、今から3年ちょっと前、某誌で連載を始めたダイエット企画、その担当編集者にツイッターというものに自分の体重&体脂肪率を毎日記録して下さいと言われた。連載をやってる最中、板谷さんの読者はソレを見るし、また板谷さん自身のプレッシャーにもなりますので…ということだった。
 で、とにかくオレは嫌々ながらも、毎朝慣れないパソコンのキーボードを叩き、自分の体重&体脂肪率、そして、ちょっとした一言をツイッターにつぶやき続けた。

 1年後---------。オレは見事に、目標の20キロの体重減に成功。で、ツイッターを辞めようとしたのだが、このまま辞めちゃうのも何か勿体ないなぁ~と思い始め、以後もそのまま体重&体脂肪率をつぶやき続けていると、相変わらずフォローの申請をしてくる人の数が地味ながらも増え続けたのである。そして、いつの間にかそういう読者たちとチャットで会話をしているうちに現在は、朝1時間、夜2時間ぐらいのツイートのやり取りをするようになり、日によってはオレがお題を出して、フォロワーたちに向かって大喜利をやるまでになってしまったのだ。
 つーか、ふと冷静に考えると、自分でも何をやってるんだろうと恥ずかしくなる時がある。1日3時間前後もパソコンの前に座り、殆ど会ったこともない人たちとアマチュア無線のように文章を使って会話をしてるのだ。もちろん、大喜利をやったって、別にお金が貰える訳じゃない。時々、何やってんだよっ、この暇人!!と自分に言いたくなることだってある。ま、今までにこうして生に近い感じで読者たちと会話や意見を交わすことが殆どなかったので、まぁ、それなりに楽しいことは楽しいのだが、それにしたって……である。

 が、実を言うと、オレには日に3時間前後もツイッターをやる、ちゃんとした理由があったのだ。
 文章を書いて人並みに生活が出来るようになって以降、ハッキリ言ってしまうとオレは買い物依存症になった。ま、買い物依存症といっても、中村うさぎ嬢のように高級ブランドのバックや洋服を買い漁るわけではなく、スーパーや日常百貨店などに行って食料品、雑貨、CD、DVDなんかを買いまくるだけなのだが、1日平均1万円。要するに、月に30万円は無意識に使ってしまうのだ。で、そんなペースで買い物をしまくっていると、食べ物は余っちゃって殆どが腐るし、雑貨は買っても物置きに仕舞い込むだけ。CDやDVDも大方は大して興味がない作品ばかり買ってしまうのである。

 そう、知ってる人もいるとは思うが、買い物依存症というのは「買う」という行為だけの中毒なのだ。つまり、買うという行為で、自分のストレス解消を図っているのである。
 で、オレは何とかしないといけないと思っていたがなかなか治らず、ほとほと困っていたところ、ツイッターのツイートのやり取りで1日3時間ぐらいの時間が消えるようになったのだ。要するに、これによって無駄な買い物をする時間や意欲が消化されていき、買い物依存症は完全とまでは行かないけど、かなり治ってきたのである。

 つーことで現在、ボキがツイッターに夢中になってるのは、正に買い物依存症封じのためなのだ。ま、だからといって決してそのためだけではなく、前記した通り、皆のイロイロな生活を生に割と近い形で垣間見ることができるってのもあるんだけどさ。


 でことだから、読者の皆さん、これからも当分の間、ヨロピクねぇ~!!

 

 

※9月分から毎月15日更新予定に変更になりました。

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著者略歴

  1. 板谷宏一

    1964年東京生まれ。10代の頃は暴走族やヤクザの予備軍として大忙し。その後、紆余曲折を経てフリーライターに。著書は「板谷バカ三代」「ワルボロ」「妄想シャーマンタンク」など多数。2006年に脳出血を患うも、その後、奇跡的に復帰。現在の趣味は、飼い犬を時々泣きながら怒ることと、女の鼻の穴を舐め ること。近親者には「あの脳出血の時に死ねばよかったのに」とよく言われます。

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